しばらく普通に生活を続けていましたが、一方で母が肺MAC症で治療を受けていて病気の名前や経過についてなんとなく知ってはいたので、心配な気持ちがありました。
3年ほどまえから朝目が覚めたときに、たまに痰がのどに張りついたように感じることがあり、徐々に気になってきたので受診したところ、肺MAC症と診断されました。

病院では私が相談した時点でまだ誰にも
アリケイスを導入していませんでしたが、先生は「飲み薬が効いていないからこの薬の対象だね。じゃあやってみましょうか」とすぐに応じてくださいました。
肺MAC症の専門外来があり、地域では
呼吸器領域でよく知られた病院であることや、先生がお若いということもあってか、初めての導入ながらも積極的に進めてくださり、数週間後に治療をはじめられたのはありがたかったですね。ほかの病院だと
こんなに早くにはできなかったかもしれません。

最初に専用吸入器ラミラ^Ⓡ のセットをみたときは毎日の洗浄・消毒の手間など面倒そうに感じましたが、実際は大変ではありませんでした。吸入の操作や手順についても、導入の初日こそ看護師さんと薬剤師さんに指導いただき一緒に行いましたが、すぐに慣れて翌日からは自分一人で問題なく吸入ができました。
またアリケア サポートも活用しました。最初の1年間は定期的にフォローアップの電話がありましたし、器械に不具合が出て電話をした際にはすぐに代替品が送られてきました。自宅に届くので便利ですし、こういったサポートがあるのは心強いです。

いまは吸入を昼の1時～2時の間にしています。最初は夜にしていましたが入浴の時間に重なり、夕方もなにかとバタバタして、一番時間にゆとりがある昼間に落ち着きました。昼食まえに冷蔵庫から薬を出し食後に吸入する流れが習慣化しているので忘れることはありません。吸入に15分程度かかりますが、テレビをみながらだとあっという間です。器具の消毒などのメンテナンスは、洗い物をする感覚で、無理なく対応できており、吸入からメンテナンスまで1時間程度で終わります。

吸入をはじめて1〜2ヵ月は、ガラガラと声がかすれたような感じがあり、ひどいときは声が出ないことが1、2回ありましたが、翌日には回復していました。いまはかすれなどはほぼありませんが、吸入後にはうがいをしっかりと行い、症状があればトローチを舐めて対処しています。導入から約2年になりますが、一度も中断することなく続けています。
高額な治療ですが、やめて再発するのも嫌なので、もうしばらくは続けるつもりです。